心臓血管外科部門
弁膜症治療
心臓には血液の循環を助ける弁があります。
 弁の開きが悪くなり血液が通り難くなる狭窄症・弁が上手く閉まらず血液が逆流する閉鎖不全。それらをあわせて弁膜症といいます。  弊社は弁膜症の治療に必要な、人工弁輪・人工心臓弁・生体弁を取り扱っています。  また、重度の大動脈弁狭窄症に対するTAVI(経カテーテル大動脈弁治療)用の生体弁も取り扱っています。
大動脈疾患治療
 
心臓から出ておなかで分岐するまでの血液が通る太い血管を大動脈といいます。
大動脈は胸部と腹部に大きく分けられます。大動脈がこぶのように大きくなる大動脈瘤や大動脈の壁が裂けて起こる大動脈解離などを総じて大動脈疾患といいます。
これら大動脈疾患の治療に必要な人工血管・オープンステントグラフトや病変部分を切開せずに血管内から治療できるステントグラフトシステムを取り扱っています。
また、大動脈以外の細い血管を治療するための人工血管や透析用の人工血管、網状になった金属製のステントも扱っています。
補助人工心臓
様々な原因により重度の心不全状態に陥ってしまった心臓の代わりとして、血液循環を補助するポンプ機能を補う医療機器です。 補助人工心臓には血液ポンプが体内に埋め込まれる植込型と、体外に位置する体外設置型の2種類が存在します。
植込型補助人工心臓は薬物治療やペースメーカー、外科的手術といった治療によっても改善しない重症心不全の患者さんを対象として行われます。植込型補助人工心臓は原則として心臓移植適応患者さんを対象として心臓移植待機目的に使用されます。 30年におよぶ研究開発と臨床経験によって作り出された高度な設計技術により、その性能、耐久性、有害事象の低減を実現しており全世界で2万例を超える臨床実績があります。
人工心肺装置(ECMO)
   心臓や大血管の手術では、心臓と肺を止めて手術します。この時に心臓と肺の代わりとなる装置が人工心肺装置です。
全身から戻ってきた血液を、上大静脈と下大静脈に挿入した「脱血カニューレ」と呼ばれる管から体外に取り出します。体外に導きだされた血液は心臓の役割をする「ポンプ」に導きます。ポンプの力で押し出された血液は心臓と同じ役割を果たします。呼吸と同じく血液から二酸化炭素を排出し、酸素を得るために「人工肺」に静脈血を送ります。 人工肺によって酸素化された血液は大動脈に挿入された「送血カニューレ」から全身に送られます。
 心臓や血管、その他の臓器の手術には治療に使用するための様々な道具が必要になります。持針器や鑷子などの鋼製小物をはじめとし、体外循環用の人工心肺関連、冠動脈バイパス術で使用するスタビライザーなどの医療材料・器械類を取り扱っています。